小型拡声器用懸垂式縣架装置

DIATONE DS-4NB70 の相棒は?の後日潭の稿でお話ししたスピーカー+スピーカースタンド+音羽の組み合わせは、その前の稿でお話ししたオリジナルスタンドが高価になりすぎたことから現状手元にあるもので対処する為に考えた方法でした。今となっては緊急避難の感が拭えないこの組み合わせでもそこそこ高価なわけですが。

その緊急避難的組み合わせを聞いているとスピーカーとアイソレーターとの距離が遠いからなのか、アイソレーションの効きが今ひとつに感じられモヤモヤを引きずってしまいます。アイソレーターを組み込んだ試作スタンドを使用した音を聴いてしまっているのでそのことが尚更気になってしまいます。

しかしながらアイソレーション機構を装備したスピーカースタンドをコンプリートで作成するとなると、前話の通り高価にならざるを得ないのは明らかですし、かと云ってこのまま手を拱いているだけでは埒があきません。折につけあーでもないこーでもないとスタンドに思いを巡らせている時ふっとあるアイデアが頭をよぎったのです。それはスタンド一体型に固執するのをやめるだけで容易に解決出来ると気付いた時のことでした。

案ずるより産むが易しとはまさにこのこと、答えは明快、スピーカースタンドはレディメードのものを使用し、アイソレーション機能は別体の独立した機器に任せることでした。それによって意匠の問題も副次的にはコストの悩みからも解放される何とも愉快な結果を連れて来てくれました、そんなこんなで一体型のスピーカースタンドの製作は取りやめることになりました。

要は一体型に拘泥せずに、スピーカーとスピーカースタンドの間にアイソレーターを挟みさえすれば私の欲しい効果が手に入れることが出来るのですから、つまり効果が裏打ちされたアイソレーター単体を製作することで、これまで思い悩んでいた問題は一挙解決です。

重ねて言いますが、アイソレーターを別体にすれば大きさの制約も無く意匠の自由度も大幅に増えます、それに何よりスタンド部分の天板・脚部・底板などの材料加工費が不要になり大幅に価格を下げられるのですから。

タイトルには小型拡声器用懸垂式縣架装置なんて何だか分かったような分からないような文字列を並べています、英語では Hanging structure bed for bookshelfspeaker’s とでも言えばよろしいのでしょうか。

その言い換えが余計に話をややこしくしていますが、端的に言ってしまえば既存のスピーカースタンドの天板の上に設置してそれにスピーカーを載せるだけ、要するに独立したサスペンションだけをこしらえれば良いことに思い至ったわけです。

そうすれば手持ちのスピーカースタンドの有効利用にもなりますしね。

もうここまでくれば何時ものように妄想に任せて漫画を描くだけです、想定した性能の確保は最優先で考えなくてはなりませんが、意匠的にはなるべく存在を目立ちにくくする方向で追い込んで行きます。ただし今回対象とするのは DS-4NB70 だけではなくファンダメンタル SM10Z 用も同時進行になりますので、適応範囲を広げよりバーサタイルな方向を目指しました。

そして肝心な今回の動機ともなった低価格化の為に材料費と組み立てのコストの低減も重要な項目です、構成部材の単純化を図るとともに、加工工程の簡略化それに使用部品の種類も可能な限り共用化を図ることを念頭に置いて絵を描いてきました。

コストは譲れないところなのですが、部材に限ってはその材質を落とすと端的にクォリティに響くのが身に沁みていますので安易に妥協は出来ません、使用するのはいつも通り当店製品で使い慣れたメインの素材の定番である SUS 304 とキャストアクリルで決まりです。

と、ここまでこれから作り始めるようにお話ししてきましたが、実はすでに完成した試作品が今私の手元にあります。実物は思った以上にスタイリッシュで結構気に入っています、これから実聴を重ねて更にブラッシュアップしたいと考えています、製品情報でお知らせする日もそう遠くない・・・のかな?。

 

2020/03/02