My diva vol.1

近頃は女性の歌手にすぐにディーバと云うタイトルを付けたがるようです、そう呼ぶに相応しい歌手がそれ程沢山いるとは思えませんが。それはさておき音楽が好きな人なら誰しもお気に入りの歌姫の一人や二人はお持ちですよね、と云うわけで私の何人かのお気に入りを此処で取り上げてみようと思います。これはあくまで「私の」ですから異論のある人はスルーして下さって結構です、にしても鬼籍に入ってしまった人が多いのが残念ではありますが。

先ず一人目はMaysa Matarazzo

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マイーザと読みます、殆どの方は初めて目にされる名前でしょう、ブラジルの人気女性歌手の彼女は今を去る事52年前の1960年に初来日してるんです。当時の日本じゃブラジルの音楽なんて気に留める人などおらず放送の映像を見るとただのラテン歌手の扱いだった様子が見て取れます。来日の目的は現地航空会社の日本乗り入れを記念する式典のゲストで、当時ブラジルを代表するシンガーとして彼女が抜擢されたとか。その時歌った Meu Mundo Caiu という歌は彼女がティーンエイジャーの頃創ったデビュー曲なんですが、その年齢とは凡そ似つかわしく無い内容の曲で彼女の未来を暗示していたのかも。

1936年6月6日 ブラジルサンパウロに生まれ 、1977年1月22日 リオデジャネイロで交通事故で亡くなるまでブラジルのミュージックシーンでは彼女のファンは絶える事が無かったようです。発売されたアルバムが RGE をはじめ COLUMBIA・ ELENCO・ RCA・ VICTOR・ PHILIPS・ ODEON・ Discos ・Copacabana 等多岐のレーベルに亘り、タイトルも手元に有るだけで20を越えている事からその人気ぶりは察しが付くと云うものです。

1962年に COLUMBIA から発売されたアルバム BARQUINHO/MAYSA で度肝を抜かれ、すっぽりとはまり込んでしまい幾星霜。当時は殆ど出回る事のなかった LP を探し求めて行く先々の中古レコード屋を徘徊したものです。ところで肝心の歌の方はどうなんだと聞かれるとこれはもう実際に聴いていただく他有りませんが、音程・リズム・節回しそのどれをとっても超一級品で尚かつサウダージに溢れた歌声はもう他の誰にも替えようがありません。この MAYSA のアルバムにより南米にボサノヴァが広まった事や、ルイス エサ・ベベート・エルシオがそのアルバム制作に参加した事で、TAMBA TRIO 誕生のきっかけともなるなどブラジルミュージックシーンにとって歴史上重要な作品になりました。

今ではインターネットと云う便利物が出来てちょっと検索を掛けるだけで何件もヒットします。その中には彼女の歌が聴ける物も有りますので是非一度聴いてみて下さい。貴方が気に入るか否かは保証の限りでは有りませんのでその節はごめんなさいです。

それにしても彼女の伝記映画 DVD のおまけについていた TV 番組で、シェガ・ジ・サウダージを歌ってたシーンは乗りが良くていい感じだったなあ、バックのパンデイロも最高だったし。

2013/07/04