私の偏愛盤その2

No.2
Deutsche Grammophon 2543 017
JOHANNES BRAHMS
Sonata for Violin and Piano No.1 and No,3

Yuzuko Horigome, vn
Jean-Claude Vanden eynden, pf

YuzukoHorigome-Brahms

2枚目はドイツ・グラモフォン出身のルネ・ガイー氏を起用してベルギーに設立されたフォニック・レーベルです。このブラームスのバイオリンソナタ1番3番のレコードは、堀米ゆず子(Vn)さんが1980年のエリザベート王妃国際音楽コンクールバイオリン部門での優勝を記念して、ジャン=クロード・ヴァンデン・エイデン(Pf)を伴奏者として同年の11月に録音された物です。

少ないテーマをこれでもかと云う程使い回し、ともすれば単調で重堅苦しさに覆われるブラームスを、若干22歳の若者が弾いているとは思えないスケール感と、若いからこその溌剌とした感性が今出来たばかりかと思わせる瑞々しさで演奏されています。

私にとってこれ迄のブラームスのバイオリンソナタの定番は、ギドン・クレーメルとヴァレリー・アファナシェフ二人の演奏によるものでした。男性によるブラームスは挑みかかる様な演奏になりがちであまり好みではないのですが、この2人が演奏するブラームスはあくまでも美しく格調高い秀逸な作品です。

そしてもう一枚それに引けを取らず新しいブラームスの一面を見せてくれたのがこのレコードで、ここで聴かせてくれる堀米さんの弾くブラームスは伸びやかでストレートな事このうえなく、内省的な中にも溌剌さを併せ持った美しいブラームスであり、今では私のライブラリーの定席に付いています。

このレコードもイコライジングカーブは TELDEC で極性は逆になります,とりあえず逆極性でお試し下さい。

2013/09/10